Unity Android ビルド:初心者向け簡単ガイド

現代のモバイルゲーム開発において、Unityは非常に強力なツールです。特にAndroidプラットフォーム向けのゲームを開発する際、ビルドプロセスは重要なステップとなります。「unity android ビルド」は、Unityで作成されたゲームをAndroidデバイスで実行可能な形式に変換するプロセスを指します。本記事では、UnityにおけるAndroidビルドの基本的な手順から、よくある問題とその解決策、そして最適化のためのヒントまでを詳しく解説します。初心者から経験者まで、Androidゲーム開発におけるビルドの知識を深めるために、ぜひお役立てください。
Unity Android ビルドについて
UnityでAndroidアプリをビルドする際には、いくつかの重要なステップと考慮事項があります。適切なSDKとNDKのインストール、Player Settingsの設定、ビルドターゲットの選択など、様々な要素が成功に不可欠です。これらの設定を正しく行うことで、スムーズなビルドプロセスと最適なパフォーマンスを実現できます。
必要なSDKとNDKの設定
Androidアプリをビルドするためには、Android SDK (Software Development Kit)とNDK (Native Development Kit)が不可欠です。UnityのExternal Tools設定で、SDKとNDKのパスを正しく指定する必要があります。必要なSDKバージョンは、ターゲットとするAndroidデバイスのAPIレベルに合わせて選択します。NDKは、C++で記述されたネイティブコードを利用する場合に必要となります。
Player Settingsの最適化
Player Settingsは、アプリの基本的な設定を行う場所です。解像度や向き、アイコン、バンドル識別子(Bundle Identifier)などを設定します。パフォーマンスを向上させるためには、Graphics APIの選択が重要です。VulkanやOpenGL ESを選択することで、デバイスに最適なグラフィック処理を実現できます。また、Scripting BackendをIL2CPPに設定すると、AOTコンパイルによりパフォーマンスが向上します。
ビルドターゲットの選択とAPK/AAB
ビルドターゲットとしてAndroidを選択し、APK (Android Package Kit)またはAAB (Android App Bundle) を作成します。APKは、従来のパッケージ形式で、一つのファイルとして配布されます。AABは、Google Play Storeで利用される形式で、デバイスに最適なコードとリソースのみが配信されるため、アプリのサイズを削減できます。
Keystoreの設定と署名
アプリをGoogle Play Storeに公開するには、署名付きのAPKまたはAABを作成する必要があります。Keystoreは、アプリの署名に使用される秘密鍵を安全に保管するためのものです。UnityのPublishing SettingsでKeystoreを設定し、パスワードを安全に管理することが重要です。署名なしのアプリは、テスト用としてのみ使用できます。
トラブルシューティングと一般的なエラー
ビルドプロセス中にエラーが発生した場合、ログを確認することが重要です。一般的なエラーには、SDKのバージョン不一致、Gradleのビルド失敗、権限の問題などがあります。エラーメッセージを注意深く読み、Unityのドキュメントやオンラインコミュニティで解決策を探すことが役立ちます。
- エラーメッセージを検索する
- Unityのフォーラムで質問する
- 公式ドキュメントを参照する

UnityでAndroidに書き出すには?
Unity で Android に書き出すには、Unity エディタで Android プラットフォームを選択し、ビルド設定を行い、APK ファイルまたは Android App Bundle(AAB)ファイルを生成する必要があります。これには、Android SDK の設定、キーストアの作成、パッケージ名の設定などが含まれます。
Android SDK の設定
- まず、Android SDK(Software Development Kit)をダウンロードしてインストールする必要があります。Android Studio をインストールすると、SDK も同時にインストールされます。
- Unity の [Preferences] > [External Tools] で、SDK のパスを設定します。Unity が SDK の場所を認識できるようにするためです。
- 必要な Android SDK プラットフォームとビルドツールがインストールされているか確認します。これらは Android Studio の SDK Manager で管理できます。
Unity プロジェクトの設定
- Unity エディタで [File] > [Build Settings] を選択し、プラットフォームリストから Android を選択します。
- [Switch Platform] をクリックして、プラットフォームを Android に切り替えます。
- [Player Settings] を開き、[Other Settings] セクションでパッケージ名(Bundle Identifier)、バージョン、最小 API レベルなどを設定します。
キーストアの作成と設定
- アプリに署名するためのキーストアを作成します。[Player Settings] > [Publishing Settings] で、新しいキーストアを作成するか、既存のキーストアを選択します。
- キーストアのパスワード、エイリアス、エイリアスのパスワードを入力します。これらの情報は、アプリのアップデート時に必要になります。
- キーストアは安全な場所に保管し、パスワードを忘れないように注意してください。
ビルド設定の調整
- [Build Settings] で、[Build System] を Gradle に設定することをお勧めします。Gradle は、より柔軟で強力なビルドシステムです。
- [Target Architecture] で、サポートするアーキテクチャ(ARMv7、ARM64 など)を選択します。複数のアーキテクチャを選択すると、APK のサイズが大きくなる可能性があります。
- [Install Location] を Auto に設定すると、アプリのインストール先をシステムが自動的に決定します。
ビルドと書き出し
- [Build Settings] で [Build] ボタンをクリックし、APK ファイルまたは AAB ファイルの保存場所を選択します。
- APK ファイルは、直接 Android デバイスにインストールしてテストできます。AAB ファイルは、Google Play ストアにアップロードするために使用されます。
- ビルドエラーが発生した場合は、Unity コンソールでエラーメッセージを確認し、問題点を修正します。
Androidstudioでビルドしたapkはどこにありますか?
Android Studio でビルドした APK ファイルは、通常、プロジェクトの app/build/outputs/apk/ ディレクトリ内に保存されます。具体的には、ビルドの種類(debug または release)とバリアントによって、保存場所が異なります。例えば、デバッグビルドの場合、app/build/outputs/apk/debug/app-debug.apk のような場所に保存されます。リリースビルドの場合は、署名された APK ファイルが app/build/outputs/apk/release/app-release.apk などに生成されます。
APKファイルのデフォルトの場所
APKファイルは通常、プロジェクトの app/build/outputs/apk/ ディレクトリに生成されます。ビルドの種類によってサブディレクトリが異なります。
- app/build/outputs/apk/debug/: デバッグビルドのAPKファイルが保存されます。デバッグビルドは、開発中に使用され、通常は署名されていません。
- app/build/outputs/apk/release/: リリースビルドのAPKファイルが保存されます。リリースビルドは、Google Playストアに公開するために使用され、署名されている必要があります。
- バリアントを使用している場合、バリアント名に対応したサブディレクトリが作成されることがあります。
ビルドの種類による違い
Android Studio で APK をビルドする際、デバッグビルド と リリースビルド の2種類があります。
- デバッグビルド: 開発者がアプリをテストおよびデバッグするために使用します。デバッグ情報が含まれており、署名なしでインストールできます。
- リリースビルド: アプリを一般公開するために使用します。プロガード などの最適化ツールを使用してサイズを縮小し、セキュリティを強化しています。また、署名が必要です。
- Build Types は、build.gradle ファイルで定義されており、必要に応じてカスタムビルドタイプを作成できます。
Gradleの設定確認
Gradleの設定ファイル(build.gradle (Module: app))を確認することで、APKの生成場所や名前をカスタマイズできます。
- buildTypes ブロックで、debug と release の設定を確認できます。
- signingConfigs ブロックで、署名に関する設定を確認できます。
- android.applicationVariants.all を使用して、全てのバリアントに対する設定をカスタマイズできます。例えば、APKファイル名を変更したり、出力ディレクトリを変更したりできます。
Build Variantsとは
Build Variants は、アプリの異なるバージョンをビルドするための設定です。例えば、無料版と有料版、あるいは特定のデバイス向けに最適化されたバージョンなどを作成できます。
- Product Flavors を使用して、異なる機能やリソースを持つバージョンを作成できます。
- Build Types と Product Flavors を組み合わせることで、複数の Build Variants を作成できます。例えば、debugFree、releasePaid などがあります。
- Build Variants を使用すると、異なるバージョンの APK ファイルがそれぞれ 対応するディレクトリ に生成されます。
APKアナライザーの活用
Android Studio には APK アナライザーというツールがあり、APK ファイルの内容を詳細に分析できます。
- APK アナライザー を使用して、APK ファイルのサイズ、含まれているリソース、コードなどを確認できます。
- APK ファイルの署名情報や、マニフェストファイルの内容も確認できます。
- APK アナライザー は、アプリの最適化やデバッグに役立ちます。
Unityのビルド設定はどこにありますか?
Unity のビルド設定は、Unity エディターのメニューバーにある 「ファイル」>「ビルド設定」 からアクセスできます。このウィンドウで、ターゲットプラットフォームの選択、シーンの追加、グラフィックス API の設定など、ビルドに関するさまざまなオプションを調整できます。
ターゲットプラットフォームの選択
Unity のビルド設定ウィンドウでは、プロジェクトをビルドするターゲットプラットフォームを選択できます。
- Android, iOS, WebGL, Windows, macOS, Linux など、さまざまなプラットフォームがサポートされています。
- プラットフォームを選択すると、そのプラットフォーム固有のオプションが表示されます。
- プラットフォームを切り替えるには、プラットフォーム名を選択し、「プラットフォームを切り替える」 ボタンをクリックします。
シーンの管理
ビルドに含めるシーンを管理します。
- 「ビルドに追加するシーン」 リストにシーンを追加または削除できます。
- シーンの順序は、ゲームの起動順に影響します。
- アクティブなシーンは自動的にリストに追加されます。
グラフィックスAPIの設定
プロジェクトで使用するグラフィックス API を設定します。
- Direct3D, OpenGL, Vulkan, Metal など、さまざまな API がサポートされています。
- プラットフォームごとに使用できる API が異なる場合があります。
- 適切な API を選択することで、パフォーマンスを向上させることができます。
ビルドオプションの設定
ビルドのさまざまなオプションを設定します。
- 開発ビルド, リリースビルド, プロファイリングビルド など、さまざまなビルドタイプを選択できます。
- スクリプトの最適化、テクスチャ圧縮、コードストリッピングなど、さまざまなオプションを調整できます。
- これらのオプションを適切に設定することで、ビルドサイズを削減したり、パフォーマンスを向上させたりすることができます。
Player設定へのアクセス
Player 設定にアクセスして、プロジェクトのさまざまな設定をカスタマイズできます。
- プロジェクト名, 会社名, アイコン, スプラッシュイメージ などを設定できます。
- 解像度、画面の向き、入力設定など、プラットフォーム固有の設定も調整できます。
- これらの設定を適切に設定することで、ゲームの外観や操作性をカスタマイズできます。
UnityでAndroid SDKをインストールする場所は?
Unity で Android SDK をインストールする場所は、通常、Unity Hub が自動的に推奨する場所か、自分で指定した場所にインストールされます。一般的には、Android Studio をインストールすると、Android SDK が自動的にインストールされ、その場所が Unity に設定されることが多いです。
Android SDK のデフォルトのインストール場所
- Windows の場合、通常は C:Users[ユーザー名]AppDataLocalAndroidSdk にインストールされます。AppData フォルダは隠しフォルダであるため、表示設定を変更する必要があるかもしれません。
- macOS の場合、通常は ~/Library/Android/sdk にインストールされます。Library フォルダも隠しフォルダであるため、Finder で表示設定を変更する必要があります。
- これらの場所は、Android Studio のインストール時にカスタマイズすることができます。
Unity エディタでの Android SDK の設定
- Unity エディタで Android SDK の場所を設定するには、Edit > Preferences > External Tools に移動します。
- Android セクションで、SDK、JDK、NDK のパスを設定します。JDK と NDK は、必要な場合に別途インストールする必要があります。
- Android SDK Tools Installed with Unity (recommended) を選択すると、Unity が管理する SDK を使用できます。
Android Studio のインストールと SDK の管理
- Android Studio をインストールすると、SDK Manager を使用して、必要な Android SDK のバージョンやツールをインストール、アップデート、管理できます。
- SDK Manager は、Android Studio の Tools > SDK Manager からアクセスできます。
- SDK Manager を使用して、必要な プラットフォームツール、ビルドツール、システムイメージ などをインストールします。
環境変数の設定
- Android SDK の場所を環境変数 ANDROID_HOME に設定することもできます。これにより、コマンドラインツールや他の開発ツールが SDK を参照できるようになります。
- Windows の場合、システムのプロパティ > 環境変数 から設定できます。
- macOS の場合、~/.bash_profile または ~/.zshrc ファイルに export ANDROID_HOME=/path/to/android/sdk を追加します。
Unity Hub を使用した SDK の管理
- Unity Hub は、プロジェクトごとに異なる Unity エディタのバージョンを管理できます。また、モジュール を追加することで、Android SDK や JDK をインストールできます。
- Unity Hub で Installs タブに移動し、使用する Unity エディタのバージョンの設定アイコンをクリックし、Add Modules を選択します。
- Android Build Support を選択し、必要な SDK と JDK をインストールします。
詳細情報
UnityでAndroidビルドする際に、APKとAABのどちらを選ぶべきですか?
APKは従来の形式で、簡単にインストールできますが、AABはGoogle Play Storeでのみ配信可能で、ユーザーのデバイスに合わせて最適化されるため、アプリサイズを小さくできます。初回リリースやテストにはAPKが便利ですが、Google Play Storeで配信する場合はAABが推奨されます。
Unity Androidビルド時に発生する一般的なエラーとその解決策は何ですか?
よくあるエラーとしては、SDKのインストールパスの間違い、Gradleのバージョン不適合、またはPlayer Settingsの設定ミスなどが挙げられます。解決策としては、Unity Hubで適切なAndroid SDK & NDK Toolsをインストールし、Project Settings > Player > Other SettingsでMinimum API LevelとTarget API Levelを確認してください。
UnityでAndroidビルドを行うための最小システム要件は何ですか?
Unityエディタが動作するためのシステム要件に加えて、Android SDK、NDK、OpenJDKが必要です。また、少なくともAndroid 4.4 (KitKat)以上をターゲットとするための環境が推奨されます。開発には十分なRAMとストレージも必要です。
UnityでAndroidのビルド時間を短縮するためのヒントはありますか?
Asset Compressionの設定を調整し、未使用のアセットを削除すること、Textureのサイズを最適化すること、Build Reportを確認してボトルネックになっている部分を特定することが効果的です。また、Incremental Buildを有効にすることで、変更された部分のみを再ビルドできます。
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